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大人の教養講座インタビュー。2回目は『初心者のためのワイン講座』講師の森様です。

今回も愛読書やお気に入りの旅先から講師の方の価値観に迫ります。

【インタビュー】

氏名:森 敏之様(40)

職業:洋風小料理屋モリノナカ 店主

 

座右の書:『余計なことはやめなさい!』

-座右の書への思い入れは?

 

すごく迷いました。活字よりもマンガが好きなので。一応本も読みますが、本が1割・マンガ9割です(笑)。

この本はタイトル通り、「一つのことに絞ってこだわることで、お客様をファンにしていくことが重要」という内容です。特にこの商売では、その傾向が顕著になります。

あまり(やることを)大きく広げ過ぎないで、小さいところでピシッと自分の意志を通して商売をするという氏家さん(著者)のスタンスが好きなんです。

 

 -本との出会いは?

 

特別なことはなく。氏家さん(著者)のことはこの業界に入った頃から知っていたので、kindle等で本を読みこんでいた時期に手に取ってみました。色々と読んでいた中で、一番スムーズに頭の中に入ってくる本でしたね。

それ以外ではやはりワインの本とかが多いです。かなりマニアックなものになるので、今回は割愛しようかと。

 

 -本書の中で「余計なことをやめるということは、=本質的なこと以外をやめること」とありましたが、森さんにとっての「本質」とは何でしたか?

 

今この瞬間です。「人と話すこと」。人と話して、自分を知ってもらい、自分のファンを増やすこと。これがやはり商売では一番純粋で本質的なことだと思います。

 

 -ありがとうございます。ちなみにマンガでは何がお好きですか?

 

完全にジャンプの黄金時代なので、その時代のマンガを良く読んでいました。今も好きですね、ドラゴンボールや幽遊白書・スラムダンク、好きなものが多すぎて選べないです。

少年時代は毎週発売日前に知り合いの駄菓子屋に行って、(入荷されているのは分かっていたので)買わせてもらっていましたね。

最近はキャンプを題材にしたマンガでしたり、本当に様々なジャンルのマンガがあるので、興味の入り口として読んでみて、さらに知りたければ活字の本を買うというようなこともあります。

そういう意味で、マンガは駄菓子だと思っていて、「あまり栄養にはならないけれど、話題や興味の入り口になる」というスタンスで読んだりします。

 

-お気に入りの街(旅先)は?

 

宮古島です。今までで一番楽しかった旅先で、やはり島の人ってすごく人懐っこいんですよね。

飲食店があったとしたら、ステージがあって、三線を持って演奏が始まり、お店の若い人たちがいきなり踊りだすような。そういった、相手を楽しませようとするコミュニケーションが普通のお店にも根付いていて。なので、楽…というより安心して楽しめる場所です。海も綺麗ですし…

伊良部島との橋がかかる前は頻繁に行っていました。

 

 -頻繁に行くには、中々行きにくい場所だと思うのですが…

 

そうですね。少し前までは本島の那覇からプロペラ機に乗っていくような場所です。でも本当に好きで、海外旅行より楽なので、つい足を運んでしまいます。

 

 -それまでは海外旅行にも行かれていたのですか?

 

イタリアに1カ月間いたことがあって、その時にイタリア料理のことやワインのこと、日常で使うちょっとした会話を学びました。

イタリアのトスカーナ州にあるルッカという町です。名目は勉強のためでしたが、個人的には「遊び6割・勉強4割」くらいの気軽な気分で行ってきました。

 

 -相棒的な道具はなんですか?

 

スマートフォンですかね。日常的な相棒としてだけでなく、ビジネス上の道具としても。

基本的に「使いこなせないと道具とは呼べない」と思っているのですが、まだスマホの持つポテンシャルの半分も使いこなせてないと感じる一方、これから増々ビジネスの主流になっていくだろうとも思うので、「相棒にしておきたい」という意味も込めて選びました。

 

 -ソムリエの方には、独自のオープナーや専用の道具をお使いになる方もいらっしゃいますよね

 

昔はこだわっていたこともありますが、今は強くはこだわっていないです。さっき言ったように「道具はきちんと使いこなさないと意味がない」と思っていますし、ああした道具は、いわゆる「格調」を表す一面があるんです。例えば、一流リストランテのソムリエが一流の道具を使わなければならない、といったような。

ただ、そうした「格調高い道具」って、場合によってはお客様を委縮させてしまう可能性があるので、あまり好き好んでは使わないですね。

リストランテやワイン専門Barであれば、そっちの方が良いのでしょうが、うち(モリノナカ)ではお客様とのコミュニケーションが本質なので、逆効果になってしまうのを危惧しています。

ここではワインだけでなく、日本酒もワインも焼酎もウイスキーもあり、とにかく楽しめる場所と思っていただくようにしているので。

ただし、中途半端なものをお出ししたくもないので、丁度良いところを模索しながらやっています。

家が70点だとしたら、モリノナカは90点。家が90点のお客様に対しては、モリノナカが110点に感じるように、どのお客様に対しても「普段+20点」の心地よさを感じるようなお店作りを意識しています。

好きなことを好きなだけやる代わりに、そこに伴う責任はきちんと負うのが大人なんですよね。

 

 -素敵ですね。最後に今後の夢をお聞かせください。

 

多摩地区在住民のワイン消費量を増やすことです。…そもそもワインって何で高いと思いますか?

 

 -え、国産が少ないからとかでしょうか…

 

というよりは、輸入量は増えてきましたが消費量は諸外国と比べてまだまだ少ないからという理由が大きいです。大手企業がビールをあれだけ安く販売できるのは、それだけ消費されていて、市場での売上が見込めるためです。逆に言えば、ワインの消費量がビールくらい増えたら、全体的に安くなるはずだと思うんです。

そうすればさらに広まりますよね。そうしてまた消費量が増えるという好循環を作りたい。

ただ、1人でできることって、たかが知れています。日本全国のことなんてできやしない。なので、出来る事は多摩地区で広めていき、そこに同志がいれば彼らを巻き込んでさらに広めていくというのが理想ですね。

大きな文化や潮流を作るときは、小さなコミュニティを沢山作っていくことが重要で、どんどんコミュニティを派生させていくことで大きなプラットフォームになると思っています。

そして、その前段階では「まずこのお店でしっかりと実績を残すこと」を強く意識します。

ここで一つ一つしっかりこなしていき、今回のようなイベント(大人の教養講座)みたいな実績を重ねて、周りの人達に認めてもらうこと。そうして向こうから話が来るようになったら、積極的に乗っかっていく。それが一番いいのではないかと思います。

 

 -ありがとうございます。インタビューは以上です。

 

ありがとうございます。それでは、今日は給付金分飲みつくしていってください(笑)

 

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